Team KAGAYAMAの2017年を締めくくる「シーズンエンドパーティ」が神奈川県横浜市・マリンタワー4Fの「THE TOWER RESTAURANT YOKOHAMA」で開催された。
ベイブリッジや横浜公園を望むウッドデッキには鈴鹿8耐を走ったレーシングマシンが展示され、普段のサーキットとは違うスポットライトを浴びていた。チーム関係者、スポンサー、そしてTeam KAGAYAMAをいつも応援している熱心なファンのみなさまなど100名を超える方々が集まる盛大な会となった。
今シーズン、Team KAGAYAMAは最高峰のJSB1000クラスに2台体制で臨み、チーム代表、総監督、ライダーと二足も三足もわらじを履く加賀山就臣がランキング10位、昨年J-GP2クラスチャンピオンからJSB1000クラスへステップアップした浦本修充がランキング13位。また、若手育成のためのJ-GP2クラスに三原壮紫はランキング13位。
加賀山就臣は冒頭「Team KAGAYAMAを立ち上げて7年目。3人で闘った今シーズン、リザルト的にはあまり胸を張れる結果ではありませんでしたが、(浦本)修充が世界(スペイン選手権)に出ていくなど二輪レース業界に面白いニュースや話題を提供出来たかな、と思っています。チームがここまで来られたのは応援して下さっているファンのみなさまと関係各所のみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。」と挨拶。
続いて浦本修充からの挨拶「今年もみなさまの多大なるサポートのおかげでレースを走ることができました。今年は去年のチャンピオン獲得と比べると非常に残念な結果となってしまい申し訳ないと思っています」
と、ここで加賀山から「オレより良かった結果があっただろ?今年のTeam KAGAYAMAイチバンのニュースだよ(笑)」と突っ込みが入る。「はい。。。オートポリスでポールポジションを獲りました」と控えめなコメントで会場を笑わせた。「今年は結果に繋げられませんでしたが、鈴鹿8耐、スペイン選手権、と数多くのレースに参戦させていただいたことが自分にとってとても大きな糧となっています。この経験を基に来年はしっかりと結果を出してきたいと思います。」
今年からTeam KAGAYAMAに参加した三原壮紫。「今年から加賀山さんのチームで走らせてもらって、最初はバイクに慣れるだけで精一杯だったのですが後半戦に向かうにつれバイクのセットアップも上手く詰められてきたかな、というところでシーズンが終わってしまい不甲斐なさを感じています。今年の結果には満足していませんが、今年習得したさまざまなことを来年に活かして結果を残してきたいと思いますので今後とも何卒よろしくお願いいたします。」と緊張した面持ちで挨拶。
Team KAGAYAMA立ち上げ当初からずっとサポートを続けている株式会社ワースワイル岡本章弘社長「自分は清水エスパルスドリームレーシング(生形秀之)の監督をしていましたが今は監督から身を引いているのでTeam KAGAYAMAのパーティで堂々と乾杯の挨拶をすることができます」と笑いを誘うご挨拶。さらに「ユキオ、アジアロード選手権鈴鹿で自分が3位表彰台に立った大事なリザルトを忘れているだろ?」「あれは誰が見ても実力でもぎ取った正々堂々の3位表彰台。見事だと思う。Team KAGAYAMAは来年も、その先も私たちに感動とドキドキを与えてくれると思います!」と乾杯のご挨拶でシーズンエンドパーティがスタートした。
ファンをすごく大切にするTeam KAGAYAMAのメンバーは、お客様と積極的にお話をする。記念撮影に気軽に応え、多くのファンの方がライダーたちの周りに集まって写真を撮っていた。
今年は三原壮紫についてしっかり指導してきた武田雄一、その武田が発起人となって実現した「TKレンタルバイクシリーズ in サーキット秋ヶ瀬」。ツナギやヘルメットなど装備類を持参すればSUZUKI FU150をレンタルしてレースに参加できる。そんなワークスライダーのような待遇で気軽に出場できるレンタルミニバイクレースを今年からスタートさせた。今年は6戦開催、そのシリーズランキング表彰式も開催した。
「大人が子供の頃のように純粋な遊び心で気軽にレースを楽しんで欲しい、そんな思いで今年スタートさせました。レースってやってみないとわからないことがたくさんあるのでまずは乗って欲しいと思います。今年初めてレースに参戦した人がランキング上位に入賞しました。」「TKレンタルバイクシリーズは加賀山就臣レプリカが多く走るのでオフィシャルが困る、というオチもありました」と大成功に終わったTKレンタルバイクシリーズ in サーキット秋ヶ瀬を総括した。
ほぼ半数の人に当たるのではないかと思われるほどの景品が当たる抽選会は大盛り上がり!
そして横浜を拠点に活動するロックバンド「1-E(イチノイー)」の生演奏。地元が加賀山と同じ横浜の「I-E」はTeam KAGAYAMAをずっと応援しており、鈴鹿8耐のメインステージで演奏した。
楽しいパーティもあっという間に時間は経過し、最後は横浜を代表するバッグの老舗「株式会社キタムラ」専務取締役:北村美知子さんより中締めのご挨拶。美知子さんは、加賀山就臣と中学校の同級生でチーム立ち上げの前から加賀山を陰から日向からサポートしてきた北村信氏のお母様である。「レース観戦に行くきっかけは2013年、加賀山君がケビン・シュワンツをレースに招聘した鈴鹿8耐でした。そこで“バイクレースってこんなに素晴らしいものだったんだ”と感動しました。そして、Team KAGAYAMAを支えている熱心なサポータ—のみなさまは、この加賀山就臣というオトコに惚れているからこそ集まって下さっていると思います。これからも加賀山就臣とTeam KAGAYAMAをよろしくお願いします!」と中締めのご挨拶。北村美知子さんは2013年以来毎鈴鹿8耐観戦に一人でも行っているとのこと。それほど鈴鹿8耐というレースは、加賀山就臣というオトコは魅力的だという事だ。
最後に全員で記念撮影。来年度の活躍を誓い、Team KAGAYAMAの2017年レースシーズンは幕を閉じた。
パーティの後、加賀山に感想を聞いてみた。
「横浜出身の自分としては横浜の魅力も伝えたくてこのパーティ会場にはこだわってきた。海の上で開催したり、オシャレな洋館で開催したり、今年は横浜を象徴するマリンタワーで開催しました。年々来場者は増えていて昨年は80名、今年は100名を超えるお客様に来場いただきました。来年も再来年も10年後もこの会を開催していきたいと思います。」
「ライダーとしては今年ランキング10位と振るわなく、自分の不甲斐なさにフラストレーションが溜まりましたがやるべきことはしっかりとやりきったかな、と思います。来年への課題も見えたのでリベンジしたいと思います。」
「監督としては(浦本)修充を最高峰クラスへステップアップさせたこととスペイン選手権で走らせたこと、若手の三原壮紫を走らせたこと、アジアロード選手権のスズキアジアンチャレンジカップを完結させたことなど、自分としては合格点を出したいと思っています。」
「来年の体制はまだ決まっていませんが、みんながまた驚くような話題を提供したいと思いますので楽しみに待っていて下さい!」
来年もTeam KAGAYAMAの活動からは目が離せない。
Photo & text :Toshiyuki KOMAI