新型コロナウィルスの影響で2020年の開幕を迎えられない全日本ロードレース選手権。感染し亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共に、感染された方々の早期回復と皆様の健康をお祈り申し上げます。
Racing Heroesでは過去に撮影した写真の中から独断と偏見でセレクト、その時のエピソードと共にランダムに掲載していきます。
バイクのハンドルの上に足を乗せて不敵に構える。この大胆なポーズが藤原克昭たる所以だ。「俺って天才!」ファンを喜ばすために嘯く。しかしそこには必ず結果を出すと言う覚悟が潜む。人一倍の努力を惜しまず自らを徹底的に追い込む。その姿は誰にも見せない。それが藤原克昭という男。
2012年、アジアロード選手権チャンピオン連覇がかかった最終戦。しかし自分たちではどうしようもない不可抗力の理由でチャンピオンを逃した。一番悔しいのは藤原自身のはずなのに一切の言い訳をせず「一秒前は過去のこと。我々は2013年に向かって歩き出す」とコメントした。(参照:『1秒前のことは過去のこと。我々は次に向けて動き出す』 藤原克昭選手の勝利への執着心)
2013年、鈴鹿で3位&2位表彰台獲得。翌週のオートポリスでポールポジションからの2連勝を挙げ、その速さを見せつけた。
迎えた2014年、何としてもチャンピオンを獲るべくして臨んだ日本ラウンド。オートポリスでは前年に続きポール・トゥ・ウイン。鈴鹿でも1勝を挙げて計4レース中2勝を飾る。この時点でランキングトップに躍り出た。
Photo & text : Toshiyuki KOMAI