水野涼が驚速ポールポジション!やはり来た高橋巧、BMW浦本修充が予選3番手の快挙!

2025/04/19

 

全日本ロードレース開幕戦もてぎ2&4レース、公式予選。ポールポジションはただ一人1分46秒台に入れた水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)。このウィーク、水野がアタマひとつ抜け出ている感じだ。

昨日よりも日差しも強く、28度近くまで気温が上がり暑くなった土曜日。11:30に公式予選がスタート。序盤に水野がいきなり47秒3、47秒フラットをマークしてリーダーボードのトップに立つ。ここで中須賀がこのウィーク初めて47秒台に入れる47秒559。しかしその直後浦本修充(オートレース宇部 Racing Team)が47秒360をマークして2番手に浮上する。

BMWのファクトリー仕様M1000RRを日本に持ち込んだオートレース宇部 Racing Teamは8年ぶりの全日本ロードレース復帰となる浦本修充に白羽の矢を立てた。先週の事前テストでシェイクダウンしたばかりだというのに5番手タイムをマーク。ライダーもバイクもそのポテンシャルの高さを見せつけた。厳密にはワールドスーパーバイクのマシンとは若干仕様が違うもののファクトリーマシンには変わりない。
「ストレートの速さには驚きました。これは全日本では武器になると思います。ピレリ仕様のマシンにブリヂストンタイヤを入れましたが違和感はなく気持ちよく走れています」

残り時間5分を切り、水野がタイヤをニューに替えてコースイン、2周目になんと46秒807を叩き出してポールポジションを獲得した。

水野涼:「良い予選になりました。余裕を持って決勝に臨めるのは大きいです」

「一発のタイムを狙うと言うより決勝レースを見据えたセットアップを見つけることを目標に走りました。昨日から今日にかけて変更したセットアップがはまり、決勝レース用のタイヤでも良いタイムが出ました。順位よりも良いセットアップが見つかったことの方が大きいです。もちろんポールポジションからのスタートは素直に嬉しいです。心の余裕もできますし。

このウィークは一発のタイムもそうですがアベレージも高く持ちタイムが自分にはあると思っています。明日の決勝は序盤に一波乱がありそうですが、それを抜け出して引っ張るでも良いですし、集団の中から中盤以降に抜け出すのも良いですし、どんな展開でも落ち着いて自分のペースを守ればいける自信がつきました。この心の余裕が昨シーズンにはなかったことなので心強く思います」

2番手は高橋巧(Honda HRC Test Team)1’47.200。しっかりと詰めてくるところがホンダワークスであり高橋巧。「タイムだけで見たら70%と言う感じですが」

「満足はしていませんがマシンの熟成という意味では少しずつ進歩していると思います。1’47.200と言うタイムだけを見るならば昨日の40%から70%に進んでいますがまだまだやることはたくさんあります。1回出したタイムを基準にある程度アベレージが決まってきますが一発のタイムを狙っているわけではなくあくまでも高いアベレージを刻むことです。

オーリンズに替えたことに対するアジャストがまだ決まりません。SHOWAとはキャラクターが違うのでそれに合わせて開発してきたマシンを変えていくのには時間が少ないです。レースと言う実戦での開発はスタッフの体験値も含めて大きいと思います。個人的にはオーリンズのキャラクターが好きなのでまだまだ伸び代はあると思います」

予選3番手は浦本修充。1’47.360。「自分自身どこまで行けるか未知数なので全力で走ります」

「先週のテストで初めてシェイクダウンしたのですが乗り出しから良いペースで走れました。今日の予選は思っていたより良いタイムが出たなと言うのが正直な感想です。自分自身がまだ煮詰められていないのですがフロントローのスタート位置は良いので全力で20周を走り切りたいと思います。」

 「パワーがありますし戦闘力の高いマシンは楽しいです」と満面の笑みが今シーズンの意気込みを感じさせていた。

 

予選4番手は中須賀克行。1’47.559。「2本目のアタックはできなかったのですが昨日の課題も解決の方向性も見えてきましたし決勝に向けては良い予選になりました。決勝に向けて手応えも感じましたし明日はトップグループの中でバトルができる位置にいると思います。」

いつもの中須賀のペースが刻めず苦しそうだが逆境の中で強くなる中須賀とチームだ。歯車が回るようになれば戦闘力が格段に上がるはずだ。

全日本ロードレース第1戦MOTEGI 2&4レース公式予選 上位10位の結果は以下の通り

1:#3水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 1’46.807

2:#5高橋 巧 Honda HRC Test Team 1’47.200

3:#31 浦本 修充 AutoRace Ube Racing Team 1’47.360

4:#2中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’47.559

5:#10 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 1’47.829

6:#4野左根 航汰 Astemo Pro Honda SI Racing 1’47.976

7:#6名越 哲平 SDG Team HARC-PRO.Honda 1’48.181

8:#7津田 拓也 Team SUZUKI CN CHALLENGE 1’48.599

9:#8岩田 悟 Team ATJ 1’48.750

10:#9 伊藤 和輝 Honda Dream RT SAKURAI HONDA 1’49.726

Photo & text:Toshiyuki KOMAI