ART合同走行。トップ中須賀克行、2番手に亀井雄大、3番手に濱原颯道。名越哲平が復帰、事実上の開幕戦。
全日本ロードレース第3戦は大分県オートポリスで開催される。今大会も四輪SUPER FORMULAと併催の2&4レース。大会初日ART合同走行。トップは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、2番手に亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)、3番手に濱原颯道(Honda Dream RT桜井ホンダ)。3月のテストで負傷を負った名越哲平(SDG Honda Racing)が今大会から復帰、事実上の開幕戦となる。名越は5番手。
2本目に1分48秒377をマークしてトップに立った中須賀。四輪が走った後の路面コンディションの悪化に苦慮しながらも決勝に向けたセットを探る。今大会は事前テストがなく走行時間も少ないので午後にロングランを行った。「リズムを掴むために午後はロングをやってみて良い感触が得られました。コンディションが悪い中でも良いアベレージを刻めたので、時間が限られている中で、やれることをしっかりやれたのかな、と思います」
2番手は亀井、1分48秒723。SUGOの事前テストでは1分26秒2とレコードに迫るタイムと調子が良い。しかし今大会はメカニックが2人という最小ユニット。本田技研鈴鹿製作所の社員チームなので業務優先。今は忙しい時期なので他のメカニックたちは鈴鹿で仕事だ。だからセッション中のタイヤウォーマー巻きやガソリン給油は亀井本人が行っていた。「SUGOの調子をそのまま持ってこれたので良かったと思います。ただ今日のタイムは一発のタイムですので、どれだけアベレージを上げられるか、が課題です」チャタリングにも悩まされているようでその原因も最小ユニットのメンバーで探っている。
3番手は濱原。1分48秒901。この上位3人までは48秒台。先週のSUGOテストはこのオートポリスを見越したセットも組んで走ったという。サスペンションの仕様も新しくなった。「自分ではあまりうまく乗れていないように感じていたのですがタイムは自己ベストを更新していたので悪くはないと思います。今日は思ったより気温も路面温度も低かったのですが、自分は低い方がマッチするので明日もこれくらいの寒さだと嬉しいです」
4番手は岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)1分49秒085。開幕戦のウェットでその速さを見せたがその後、ドライでも連続表彰台に登っている岡本。タイヤの潰し方もだいぶ慣れてきたという。「ST1000の時のベストタイムは1分51秒中盤、今日は49秒と2秒半も上がっているので疲労度が全然違います。ペースが全く違うのでキツかったです。タイヤもいろいろ試しているので終盤にやっと慣れてきたという感じです」
5番手は名越。1分49秒643。3月の鈴鹿テストで転倒、骨折と靭帯を切る怪我を負ったので開幕戦と第2戦を欠場。今大会が名越にとっての開幕戦となった。身体はまだ本調子ではないが5番手につけてきた。「自分が思っているライディングができなかったです。もうちょっと行けるという感覚はあるのですが、そこまで行ったときに体が対処できない感じです。ですが、走った分だけ感覚が戻ってきて良くはなってるので、明日の方が絶対良くなると思います。」
Photo & text:Toshiyuki KOMAI