2023鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー二輪合同テスト②

2023/03/12

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー二輪合同テスト②

毎年恒例の鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デーに参加したチーム・ライダーによる二輪合同テストが行われた。全日本ロードレース、鈴鹿8耐のカテゴリ混走で8チーム11人のライダーが走行した。今回はホンダ系のライダーの紹介

水野涼:「海外レースの経験が活きていると感じました」

BSB(ブリティッシュスーパーバイク)で2年間参戦し3年ぶりに全日本に戻ってきた水野涼。Astemo Honda Dream SI Racingに移籍、心機一転して臨む。ベストタイムは総合5番手の2’07.675。

「チームとの顔合わせもマシンへの乗り込みも初めてでした。2年間のブランクがあるのでマシンへの慣らしも兼ねてのテストでしたが思ったよりタイムが伸びたなという印象です。BSBのサーキットはコース幅が狭く速度域が低いのです。極端ですが桶川サーキットで1,000ccのマシンを走らせるイメージ。ですので同じ1,000ccマシンでも走らせ方が違います。久しぶりの早い速度域での走行でした。今まで気づかなかったのですが今日走ってみてBSBの経験が活きていると感じました。パッシングする時に余裕があったり、コーナリング中に周りの動きが良く見えたりと視野が広がった感じがします。この経験を全日本に活かしてヤマハファクトリーに挑戦したいと思います。」

 

名越哲平:「約8ヶ月ぶりの300km/h。人間をアジャストさせます」

昨年のこのテストで転倒した怪我が深刻だった名越哲平(SDG Honda Racing)鈴鹿8耐は参戦したが症状が悪化、治療に専念するため後半戦を欠場した。久しぶりのJSBマシン。ベストタイムは2’08.681で総合7番手。

「まさに去年のこのテストで転倒しているので今日はタイムを追い求めず身体の慣らしに集中しました。その割には順調に乗れたかなと思います。バイクには今年の1月から乗り始めていますがJSB1000のマシンはやはり別物、約8ヶ月ぶりに時速300km/hを経験しましたが異次元の速さですね(笑)。

今日は鈴鹿8耐仕様と全日本仕様の2台を乗り比べました。眼の感覚はすぐに慣れましたがやはり身体がまだ思うように付いていけないです。痛みは無いのですが今まで動かしてなかったので硬くなって筋力も落ちています。開幕まであと一ヶ月あるので身体作りに励みます。」

作本輝介:「チームの目標である1勝に向けて頑張ります」

JSB1000クラス2年目を迎える作本輝介。今年は水野涼をチームメイトに迎えて戦う。ベストタイムは2’09.212で総合8番手。

「今年はチーム体制が大きく変わり、実質イチからのスタートですが初回のテストを無事に終えられて良かったと思います。担当スタッフも変わりましたのでコミュニケーションを取りながら開幕に向けて仕上げていきたいです。

昨年はシーズンを通して思うような走りができず苦戦してしまい、トップとの差も大きく開いていたのですが、今年はチームの目標である先ずは1勝を目指して頑張ります。」

 

海外で経験を積んだ水野涼がどんな闘い方をするのか、最高峰クラス2年目の若手:作本輝介が開花するか、怪我から完全復活した名越哲平が本来の速さを魅せるのか、若手の活躍が期待される。

Photo & text:Toshiyuki KOMAI