鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー二輪合同テスト③
毎年恒例の鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デーに参加したチーム・ライダーによる二輪合同テストが行われた。全日本ロードレース、鈴鹿8耐のカテゴリ混走で8チーム11人のライダーが走行した。最後はEWCのライダーの紹介
ジョシュ・フック:「EWC2連覇に向けて順調なスタートが切れたと思う」
昨年EWC世界耐久選手権でチャンピオンを獲得したF.C.C. TSR Honda Franceからジョシュ・フックがテストに参加した。昨年末手首を骨折したが2023年モデルのシェイクダウンで総合3番手2’06.924をマークした。
「昨年末に手首を骨折して以来、バイクに乗れるようになったのは今回が初めてだったので、個人的には体の状態を確認する意味でも良かったし、すべてが順調だった。新しくなったスイングアーム・エキゾーストをテストするために、いくつか新しいパーツを装着して全体的にはバイクがうまく機能していると感じた。
シャシーに施したチームの変更は、ヨーロッパで大いに役立つと思う。だからヨーロッパに戻って、ル・マンでテストを行うのがとても楽しみなんだ。コースは4輪のせいで少し汚れていたけど、全体的に今日のテストには満足している。
TSRには本当に感謝している。再びチャンピオンシップを戦うために、より良いポジションを確保することができると思うよ。」
渡辺一樹:「新しい挑戦が楽しみ。24時間3レースは全日本より距離が長いかも」
今年から心機一転『Team Kawasaki Webike Trickstar』からWECにフル参戦する渡辺一樹。久しぶりにカワサキグリーンの渡辺が帰ってきた。午前中は2分12秒台と渡辺らしからぬタイムだったが午後にセットを変えて2’08.567までタイムアップ、総合6番手。
「先日鈴鹿でテストしているので実質2回目のテストです。日本仕様と現地仕様で違う部分があるのでやれることは限定的ではありますが、久しぶりのカワサキで乗り方を思い出す方が重要ではあるのでテストができて良かったです。ダンロップタイヤから今年ブリヂストンにスイッチするのでセットアップの違いは当然生まれます。ヨーロッパのスタッフ・ライダーに対して“(ダンロップとの)差はこういうところだからこのようなセットにした”と明確に説明できることは大切だと思います。
レースの数では年間4戦と少なく感じるかもしれませんが、そのうち3戦が24時間。走行距離では全日本より長いんじゃないかな。新しい挑戦なので今からすごく楽しみです」
EWC世界耐久選手権には日本の3チームが参戦する。2連覇を狙うF.C.C. TSR Honda France、王座奪還を目指すYOSHIMURA SERT Motul、そして鶴田竜二率いるTeam Kawasaki Webike Trickstar。全4戦のうち3戦が24時間レースという過酷なシリーズに新天地で挑戦する渡辺一樹の活躍に注目が集まる。
Photo & text:Toshiyuki KOMAI