公式予選1 トップタイムはTeam HRC:長島哲太
2023年鈴鹿8時間耐久ロードレースが開幕した。水曜日はテストセッション、翌木曜日は車検でライダーの走行は無し。金曜日はフリー走行と公式予選1が開催される。
このウィークはとにかく暑い。湿度も高くライダーにとって過酷な鈴鹿8耐となった。
朝8:30〜10:00の90分間のテストセッション6のトップタイムはYART Yamaha Official EWC TEAM 2:06.424。2番手はTeam HRC:2:07.569、3番手はF.C.C. TSR Honda France:2:07.708。今年のYARTは速い。シリーズランキングでは現在トップ。耐久の速さに加えて一発のタイムも速い。事前テスト、このウィークのテストを通じてTeam HRCと対応に渡り合える速さを見せており注目される。
11:30から2時間に渡るフリープラクティス、気温は30度を超え、路面温度も50度を超える厳しい条件。トップタイムはTeam HRC:2:06.458、2番手にTOHO Racing:2:07.230、3番手にSDG Honda Racing:2:07.290。
午後に公式予選1が行われた。今年から予選方式が変更となり予選が2回行われる。速い回のタイムでトップ10トライアル出場、およびグリッドが決まる。さらに、3人のライダーがいるチームは上位2人の平均タイムが予選結果となる。
14:50ライダーブルー予選スタート。気温33度、路面温度59.9度と60度に近い。開始5分、水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)2’07”048をマークしてマシンをガレージに入れる。ここで赤旗、 130Rで転倒があった。
15:08、残り14分で再開。長島哲太(Team HRC)が先頭でコースイン。アタックラップは各セクションで最速をマークして2’05”722。このウィークで初めて5秒台に入れた。 2番手はニッコロ・カネパ(YART Yamaha Official EWC TEAM)2’06”513、3番手はグレッグ・ブラック(ヨシムラSERT Motul)2’06”923
「少し柔らかいコンパウンドで出ていったのですが60度も路面温度があると厳しかったです。グリップ感が掴めずやや腰砕け感のあるコーナリングでタイムを削れませんでした」と長島哲太。やはり今年の鈴鹿8耐、この路面温度の高さが勝負を左右することになりそうだ。
15:32ライダーイエローQ1スタート。
津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)が 2’7”763でリーダーボードのトップに立つ。Q1中盤にヘアピンで転倒。アラン・ティシェのマシンから炎が出て赤旗中断。ここでラインアップに異変が起こる。高橋巧(Team HRC)が7番手タイム。残り6分で再開。トップ6はコースインせず高橋巧以下が一斉にコースイン。赤旗前のトップタイムはマービン・フリッツ(YART Yamaha Official EWC TEAM)2’07”084。残り時間で行けるタイムアタックは2周。高橋の走りに注目が集まる。セクター1、セクター2で最速タイム、しかし2’07”158で2番手。3番手は津田拓也:2’07”175
ライダーレッドのQ1は16:22にスタート。この頃には気温32度、路面温度40.2度と20度温度が下がった。
今日は赤旗が多い。ライダーレッドも開始早々赤旗中断。再開後チャビ・ビエルゲ(Team HRC)が2’06121でトップタイム。今大会直前に参戦が決まったタラン・マッケンジー(F.C.C. TSR Honda France) 2’07”486。初めての鈴鹿に合わせてきた。残り10分でカレル・ハニカ(YART Yamaha Official EWC TEAM)がセクター更新でアタック。2’06”009でトップタイムをマークする。榎戸育寛(TOHO Racing)が2:07.317の3番手タイムをマーク。さらにアタックを続けたが転倒、赤旗中断となりこのセッションは終了した。
明日は公式予選2回目Q2が行われる。今日のタイムを上回れるか、明日の気温と路面温度次第だ。
text:Toshiyuki KOMAI
photo:水谷たかひと