2023鈴鹿8耐 トップ10トライアル

2023/08/05

公式予選2、YARTが速い!全員5秒台
TOP10トライアルでTeam HRCが逆転ポールポジション

例年なら土曜日の午前中は鈴鹿4耐が行われている時間帯だが今年は公式予選2が開催された。今日も朝から真夏の太陽が照りつけ、10:05のRider Blue Q2時には既に30度を超えていた。注目は長島哲太(Team HRC)のタイム更新だが、開始から5分に2’06”235をマークしたのに留まった。

残り5分ニッコロ・カネパ(YART Yamaha Official EWC TEAM)が2’05”948をマーク。YARTも5秒台に入れてきた。3番手に水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)2’06”730。

Rider YellowのQ2。序盤にシルバン・ギュントーリ(YOSHIMURA SERT Motul)が2’06”283をマーク。マービン・フリッツ(YART Yamaha Official EWC TEAM)2’06”981。高橋巧(Team HRC)はアタックするも2’07”532。

「昨日のQ1はユーズドのレース用タイヤでした。今日もレース用タイヤでタイムアタックしましたが7秒5止まりだったので決勝を見据えた確認作業に徹しました。ウチのチームは自分が頑張らなくてもTOP10には入れますし、タイム出しに躍起な2人がいますので(笑)」と冷静に自らの役割をこなしている。
残り5分でマービン・フリッツ が2’05”845をマーク、トップタイムとなる。

Rider Redの時間帯には既に路面温度は53度に達する。

チャビ・ビエルが先頭でコースイン、2’07”231をマーク。荒川晃大(Honda Dream RT桜井ホンダ) 2’07”481、埜口遥希(SDG Honda Racing)2’07”502と鈴鹿8耐初体験の若手が好タイムをマークする。チャビ・ビエルゲは2’06”976 タイムアップ、トップに立つ。

しかしここでまたもやYARTが出てくる。カレル・ハニカが2’05”870。なんとYARTは全員が5秒台に入れた。残り3分、榎戸育寛(TOHO Racing)が2’06”942とチャビを上回る2番手。

公式予選は上位2人のベストタイムの平均で競う。YARTが平均タイム02:05.858でトップ、Team HRCを抜いた。

2番手はTeam HRC:02:05.922、3番手にヨシムラ:02:06.603。

2017年以来6年ぶりにTOP 10トライアルが開催された。公式予選上位10位〜6位までのチームが先行してタイムアタックする。走行するライダーはチームの判断で選定する。ここで特筆すべきは津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)なんとTOP10トライアル用にMotoGPスズキのカラーリングでコースインした。これには会場内が湧く。スズキのMotoGPマシン開発ライダーをしていた津田らしい感謝の表し方だ。タイムは2:06.811で予選7番グリッドを獲得。

いよいよポールポジションを決める上位5チームのアタック。

チャビ・ビエルゲ(Team HRC)も5秒代の2’05”919に入れる。しかしすかさずカレル・ハニカ(YART Yamaha Official EWC TEAM)が2’05”519と塗り替える。

そして注目の長島哲太(Team HRC)。セクター1では34”368の最速タイム。セクター3でも最速をマークして叩き出したタイムは2:05.329!4秒台には届かなかったがポールポジションを獲得した。最後にアタックしたYARTのマービン・フリッツは2’05”519、わずかに及ばず長島哲太が2年連続でポールポジションを獲得した。

「セクター1は去年を上回るタイムでした。しかし、路面温度の高さからダンロップで踏ん張りが効かずにタイムロスしてしまいます。それをリカバリーしようとしてヘアピンでもスプーンでもミスを連発してダメダメな走りでした」と長島。それでも5秒3は見事なタイムだ。

ちなみに、記者会見で分かったことだが、YARTと予選3番手のTOHO Racingは燃調を絞らずフルパワー仕様で臨んだが、Team HRCは20数周くらいできるくらい燃調を絞った状態だったと言う。それで5秒前半のタイムとは。。。

明日の決勝レースは台風6号の遠い影響で雨予報。せっかくここまでドライで来ていたのになんとか雨が降らずに保ってほしいと願うばかりだ。。

トップ10トライアルの結果は以下の通り

ポールポジション:Team HRC 2:05.329
2: YART Yamaha Official EWC TEAM 2:05.519
3 :TOHO Racing 2:06.343
4 :SDG Honda Racing 2:06.644
5 :Yoshimura SERT Motul 2:06.720
6 :Astemo Honda Dream SI Racing 2:06.756
7:AutoRace Ube Racing Team 2:06.811
8:Honda Dream RT SAKURAI HONDA 2:06.970
9 :S-PLUSE DREAM RACING -ITEC 2:07.780
10: F.C.C. TSR Honda France 2:07.788

text:Toshiyuki KOMAI

photo:水谷たかひと