コースレコード更新で中須賀克行がポールポジション!
全日本ロードレース第7戦が岡山国際サーキットで開催された。今大会は1レース開催。久しぶりにノックアウト予選が開催された。
30分間のQ1で上位10台を選出、11番目以下はQ1の順位がグリッドとなる。10台によるトップ 10チャレンジでポールポジションから10番グリッドまでを決める。
前日のART合同走行でトップは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)1’30.584。2番手はチームメイトの岡本裕生、1’30.665。その差はわずか0.081秒と僅差だ。この2台だけが30秒台。3番手は水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)1’31.478。後半戦に入りこの位置が常連になってきた。
昨日までの蒸し暑さから一転、空気が乾燥してすごしやすい天候となる。気温25度、路面温度43度のコンディションで12:30にQ1がスタート。津田拓也が1分30秒887に入れてトップに立つ。昨日のART合同走行は確認作業に充てて予選・決勝を見据え「今日は狙います」と言っていた。その言葉通り30秒台に入れてきた。
しかし中須賀克行が1分30秒539に入れてトップに立つ。岡本裕生も1分30秒886に入れて2番手。津田との差は1,000分の1秒。
水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)、亀井雄大(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)、清成龍一(TOHO Racing)もタイムを上げて来て4番手・5番手・6番手を獲得。
Q2進出は7番手作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)8番手秋吉耕佑(MurayamaUnso.Honda Dream.K.W)、9番手伊藤和輝(Honda Dream RT桜井ホンダ)、10番手名越哲平(SDG Honda Racing)の上位 10台。
10分のインターバルを挟んで15分間のQ2がスタート。中須賀が自身の持つコースレコード(1分30秒124)を 1,000分の1秒上回る1分30秒123をマーク。さらにアタックを続け、なんと1分29秒969!コースレコードを更新してポールポジションを獲得する。
「コースレコード更新を意識しなかったと言えば嘘になりますが、Q1でフルアタックしたけど30秒5、これは厳しいと思いました。だけど裕生が絶対に更新すると思ったのでもう一度トライしました。各セクターをミスなく走れたのが良かったです。カーボンニュートラル燃料になってもレコード更新できたことはとても嬉しく思います」
岡本もコースレコードに近い1分30秒188をマーク。昨年は怪我で岡山を欠場、JSBでは初走行となるがしっかりと合わせてきた。
「事前テストで30秒8。今日は中須賀さんのレコードタイムの30秒1まで詰めて自分では頑張ったつもりです。ですが、中須賀さんはそれよりも上を行きました。」
明日はやはり中須賀と岡本の戦いとなるだろう。前線オートポリスで中須賀に牙を剥いた岡本の走りに期待したい。
中須賀は今大会でシリーズチャンピオン決定の可能性が高い。現在中須賀が220ポイント、2位岡本が165ポイント。その差は55ポイント。ここで優勝すればチャンピオン決定となる。
しかし中須賀はそんなことは意に介さない。目の前の勝利に拘り、その結果としてチャンピオンがついてくる。「チャンピオン獲得とか、そんなことを意識すると緊張しちゃうからと言うのもあるんですけどね」と中須賀。そう、前代未聞の記録を立てまくっている中須賀だが意外と意識しすぎると固くなってしまう面を持つ。過去にも何回かそんなことがあった。
全日本ロードレース第7戦岡山 公式予選 上位10位の結果は以下の通り
ポールポジション:中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2:岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2
3:津田 拓也 AutoRace Ube Racing Team
4:水野 涼 Astemo Honda Dream SI Racing
5:亀井雄大 YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN
6:清成 龍一 TOHO Racing
7:作本 輝介 Astemo Honda Dream SI Racing
8:伊藤和輝 Honda Dream RT桜井ホンダ
9:名越 哲平 SDG Honda Racing
10:秋吉 耕佑 MurayamaUnso.Honda Dream.K.W
Photo & text:Toshiyuki KOMAI