鈴鹿8耐に向けた鈴鹿サーキット主催合同テストが開催された。6月上旬に続いて2回目のテスト。Team HRCに現役MotoGPライダー:ヨハン・ザルコが合流。鈴鹿8耐に現役MotoGPライダーが走るのは2015年YAMAHA FACTORY RACING TEAMのポル・エスパルガロ以来約10年ぶり。大きな話題となっている。
初日の今日は高橋巧がセットアップしたマシンをヨハン・ザルコと名越哲平が確認するメニュー。
「自分は6月の4メーカーテストでしっかり乗り込みました。自分のセットで二人が乗れるかの確認がメインでした。普段MotoGPマシンに乗っているヨハンにとってスーパーバイクは乗りづらいかもしれませんね。ブリヂストンタイヤも初めてだろうし」と高橋巧。午後のセッションでは名越とヨハン・ザルコが精力的に周回を重ねていた。
大きな話題がもうひとつ。3月のモーターサイクルショーでサスティナブルアイテムを用いたレース活動として鈴鹿8耐のExperimentalクラスに「スズキCN(シーエヌ)チャレンジ」が参戦することを発表して話題を集めた。5月には濱原颯道、生形秀之、そしてヨシムラからエティエンヌ・マッソンが起用されることが発表されて世間を驚かせた。6月の4メーカー合同テストではブラックカーボン仕様であったが、本日ついにそのベールを脱いだ。伝統の青いスズキカラーリングのマシンが鈴鹿を疾走した。
スズキMotoGPプロジェクトリーダーであった佐原伸一さんをプロジェクトリーダーとしたこのプロジェクトはスズキの本格的レース復帰への期待も相まって大きな注目を集めている。ワークス体制と言っても過言ではないチームだ。6月の4メーカー合同テストでは2‘07“451の総合7番手タイムをマークした。スズキの本気度を感じさせる。
初日のトップはYAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team(ニッコロ・カネパ)2’06.381。Session4夜間走行の序盤、気温も路面温度も下がってきたコンディションでマークした。今年はゼッケン1をつけ貫禄もついてきたYART。3人とも速いのが強みだ。
2番手はYOSHIMURA SERT Motulの2’06.397。ヨシムラも夕方の涼しい時間帯にタイムを詰めてきた。
3番手はDUCATI Team KAGAYAMA(水野涼)2’06.634。このタイムは日中の一番暑い時間帯Session2でマークした。
「今回のテスト用に投入した新しいパーツも調子良く、非常に気持ち良く走れています。ベストタイムをマークしたのがセミロングをやっている最中、しかも、路面温度の一番高い時間帯で7秒前半でずっとラップできたのはいい仕上がりだと思います」
そして、、Session3の最後にビッグサプライズが。加賀山就臣がDUCATI パニガーレV4Rに跨ってコースインしたのだ!これには第4ライダーか?場内騒然。実際はガス欠テストで加賀山がライディングしたのであった。「レーシングスピードでガス欠になると一気に失速するので危ないのです。危険な役割をライダーに負わせるくらいなら自分が、との思いで走りました」
「レーシングライダーを30年やってきましたが難しいマシンです。本気で速く走らせるにはたくさん考えながら走らなくてはなりません。改めてすごいマシンだと実感しました」
楽しめたか?と聞いたところ「たった3周じゃ楽しめませんよ。ガス欠テストだから仕方ないけど、もっとガソリンを入れてくれたら6周くらい走れたのに(笑)」と茶目っ気も忘れない。
初日から話題豊富だった鈴鹿8耐テスト。明日も暑さが予想されるがテストにはもってこいのコンディションとなるだろう。
鈴鹿8耐事前テスト初日総合上位10位は以下の通り(Racing Heroes独自集計)
1:#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team 2’06.381
2:#12T YOSHIMURA SERT Motul 2’06.397
3:#2 DUCATI Team KAGAYAMA 2’06.634
4:#17 Astemo Honda Dream SI Racing 2’06.987
5:#30 Team HRC 2’06.867
6:#30T Team HRC 2’07.097
7:#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team 2’07.049
8:#2 DUCATI Team KAGAYAMA 2’07.102
9:#12T YOSHIMURA SERT Motul 2’07.560
10:#71T Honda Dream RT桜井ホンダ 2’07.661
Photo & text : Toshiyuki KOMAI