水野涼が今季2度目のポールポジション!2番手野左根航汰、3番手岡本裕生。中須賀克行はセカンドロー4番手

2024/08/24

水野涼が今季2度目のポールポジション!2番手野左根航汰、3番手岡本裕生。中須賀克行はセカンドロー4番手

全日本ロードレース第5戦もてぎ2&4 RACEの公式予選。水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)がこの暑いコンディションの中、47秒台に入れる1’47.732今季2度目のポールポジション!
2番手には野左根航汰(Astemo Honda Dream SI Racing)1’47.760。その差はわずか0.026秒。
3番手に岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)1’47.936。
中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)は1’48.337で4番手。昨日セカンドローまでに入れば良いと言っていたがその通りになった。中須賀がこの位置と言うのは珍しい。

天気予報では雨が降るか降らないか微妙なところだったが、青空が広がり一段と暑くなった。湿度も高く非常に厳しいコンディション。12:45から13:25までの40分間のセッションがスタートした。ベンチマークとなったのが津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)の1’48.655。津田は昨年のポールシッター。その時のタイム(1’48.867)を上回る。

予選開始約10分で水野が47秒台に入れてトップに立つ。この時点で手応えを感じていた。

「このウィークの目標タイムが47秒台でした。それが序盤でしかもレースタイヤで出たのでそこからは決勝を見据えた走行をしました」

「昨日は耐久仕様からスプリント仕様への乗り換えがうまく噛み合わなかったのでデータを全部見直しました。ブレーキングなど無駄に頑張り過ぎた部分があったので一周をスムーズに走れるように見直しました。その帳尻が合ってきたと言う感じです。そこにSUGOで掴みかけたものや鈴鹿8耐で得たものをミックスさせたセット見つけて走ったのが当たりました。」

「一発のタイムと言うよりレース想定で走行した時のアベレージが上がったことが一番の収穫でした。去年よりも1秒以上も上がっています」

鈴鹿8耐で長い距離を走ったことが大きいと言う水野。「マシンを理解できた、と言う言葉が正確です。自分のスキルが上がったわけではありません」と謙遜するが水野のポテンシャルが上がったからこその進化だ。

予選残り10分の時点で2番手中須賀48秒5、3番手津田48秒6、4番手岡本48秒7、5番手野左根48秒8。

動いたのは岡本。48秒235で2番手に浮上する。今回岡本と中須賀がコースに出ると後ろに付かれてなかなか単独で走れない。「一度ライドスルーをして振り払おうとしたのですがまた付かれてフラストレーションが溜まりました」と岡本。

「そこでレースラップを想定した走りに切り替えました。もちろん一発のタイムも狙っていましたが大切なのは決勝なので、その中でアベレージを刻めたのは良い予選になったのではないかと思います。」

残り5分を切ると各車最後のタイムアタックに入る。水野の背後に野左根がピタリと付けて走行する。水野がタイム更新47秒732、そしてなんと野左根も47秒台に入れて47秒760!一気に2番手に浮上。水野に引っ張ってもらった形だが野左根自身も驚いていた。

「SUGOからマシンを約5kg軽量化できたのでその効果が出ていると思います。今日のポールタイムは48秒前半だと踏んでいましたが水野選手が47秒台に入れたのは驚きました。」

「水野選手に付いて47秒台には入れましたが1周付いていくのがやっとだったのでマシンやライダーをもっとアジャストさせないといけないな、と感じました」

「自分は全日本時代に速い人についてくことはしなかったのですが、ヨーロッパではそれが当たり前。そこでしっかりタイムを出せるのであれば周りからなんと言われても結果に拘りたいです」

海外では速いライダーの後ろにつくことは常套手段。野左根は海外の経験で貪欲さができたと思う。

最後に岡本が47秒台に入れる1’47.936で3番グリッドを獲得した。

中須賀克行は1’48.337で4番手。ちょっと今回はリズムが噛み合っていないようである。

「40分間を使いながら決勝に向けてタイムを上げていきたかったのですが上げ切らなかったかな、と言うのが正直なところです。このコンディションに合わせ切れていない感じです。上位ふたりは一歩先を行っていてあとコンマ数秒足りていません。この差では勝負になりません。明日の朝フリーを使ってセットを変えようと思っています。」

「春のもてぎが凄く調子良かっただけにそのギャップに少し焦っている自分もいます。そこは落ち着いて明日は自分の走りで決勝レースに臨みたいと思います」

中須賀がこの位置というのも、少し弱気なコメントをするのも珍しい。それだけ水野の仕上がりが良いと言うことだし、岡本も成長してきていると言うことだろう。

明日は雨予報。しかし今日の天気も良い方に外れたのでなんとかドライで決勝レースを迎えたい。

全日本ロードレース第5戦 もてぎ2&4 RACE 公式予選上位10台は以下の通り。

1:#3 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 1’47.732
2:#32 野左根 航汰 Astemo HondaDream SI Racing 1’47.760
3:#2 岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 1’47.936
4:#1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’48.337
5:#6 津田 拓也 AutoRace Ube Racing Team 1’48.614
6:#33 高橋 巧 JAPAN POST HondaDream TP 1’49.439
7:#30 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 1’49.523
8:#10 岩田 悟 Team ATJ 1’49.658
9:#41 芳賀 涼大 WORK NAVI NITRO RACING TEAM 1’49.837
10:#12 関口 太郎 SANMEI Team TARO PLUSONE 1’49.922

Photo & text:Toshiyuki KOMAI