ノロノロ台風10号の雨と風の影響で路面が荒れてしまい多くのライダーが「グリップしない」と話していた。初日のトップは岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)、2番手は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、3番手野左根航汰(Astemo Honda Dream SI Racing)、前戦もてぎで圧勝した水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)は転倒の影響もあり6番手。本人に怪我はない。
残暑厳しいオートポリス。全日本ロードレース第6戦が開幕した。路面コンディションが悪い中で総合トップは岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)1’48.583。
「去年の予選タイムが1分47秒2だったのでそのくらいは出したいな、と思っていましたが路面状態が悪くてグリップ感を感じられませんでした。1本目は想定タイムに近かったので良かったのですが、2本目で全然詰め切れませんでした」
「2本目の最後にセットを変えて出て行こうとしたのですが時間が足りずに出られませんでした。走行時間が短い中なので1分1秒でも無駄にしないで有効的に使いたいです。明日の予選も30分と短いですが有効的に使って決勝を見据えた走りをしたいと思います」
総合2番手は中須賀克行。1’48.689。
「もてぎよりは感じは良いですね。リズム良く乗れています。だけど路面コンディションが悪くてタイムが伸びませんでした。ゼブラに乗ればすごく滑るし、ラインを少しでも変えるとスピニングを起こします。去年のタイム(1分47秒)を追い求めてしまうとそのジレンマがありますね」
「前戦もてぎの反省点として予選順位(2列目)が悪かったので今回は予選でしっかり良い位置を狙えるように戦いながら決勝レースを見据えて予選の30分間を使いたいと思います。この状況下でいち早く合わせられた人が勝てると思います」
総合3番手は野左根航汰、1’48.657。
「4年ぶりのオートポリスでしたので不安はありましたが初日としては良い感触だと思います。ですが、路面コンディションが悪かったですね。台風の雨の影響だと思いますが結構汚れていてグリップしなかったです。今回から足回りのアップデートを投入したのですが良い感触でした。オートポリスは良い方に転ぶか、全くダメか、のどっちかだと思っていたのですが良い感触なのでレースでも戦える手応えを感じています」
総合4番手は津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)1’48. 897
総合5番手は長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)1’49.088
総合6番手に水野涼 1’49.208。2本目のダウンヒルストレートの先で転倒した。初めての本格的な転倒。水野に怪我はなくマシンのダメージもそれほどでもなかった。
「事前テストもなくて初めてのオートポリス、もう少し行けるかな、と言うのが1本目の感想です。2本目でアジャストできたのでニュータイヤで出て行ってプッシュしたら転倒してしまいました。攻め過ぎた自分のミスです」
「とは言え、短い2本の走行時間の中でトップのヤマハに近いタイムを出せたことは前向きに捉えています。転倒した周のセクター1、セクター2はトップと遜色ないタイムでしたので良いセットアップは見つけられたと思っています。気持ちを切り替えて明日の予選・決勝に臨みます」
明日も残暑が厳しい天気予報。路面コンディションの回復は見込めるのか。明日は予選と決勝レース1が行われる。
全日本ロードレース第6戦 SUPERBIKE in KYUSHU ART合同走行上位10台は以下の通り。
1:#2 岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 1’48.583
2:#1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’48.619
3:#32 野左根 航汰 Astemo HondaDream SI Racing 1’48.836
4:#6 津田 拓也 AutoRace Ube Racing Team 1’48.897
5:#30 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 1’49.088
6:#3 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 1’49.208
7:#33 高橋 巧JAPAN POST HondaDream TP 1’49.528
8:#9 伊藤 和輝 Honda Dream RT SAKURAI HONDA 1’49.831
9:#10 岩田 悟 Team ATJ 1’49.895
10:#4 名越 哲平 SDG Honda Racing 1’50.0771
Photo & text: Toshiyuki KOMAI