2017 全日本ロードレース 開幕戦 筑波 J-GP2クラス 公式予選&決勝レース1

2017/04/08

AB6I53492017年の全日本ロードレースが茨城県・筑波サーキットで開幕した。(JSB1000クラスを除く)

J-GP2クラスは2レース制で土曜日に公式予選とレース1、日曜にレース2が開催される。そのレース1で#634 水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.)が開幕ダッシュを決めた。2位には昨年のST600クラスチャンピオン:#32 榎戸育寛(MOTO BUM HONDA)、3位に#5 石塚健(WILL-RAISEracingRS-ITOH)が入った。

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J-GP2クラスの公式予選時には雨が上がる予報だったが小雨の中でレース2のグリッドを決める計時予選がスタート。金曜日のART合同走行で火花を散らしていた#4 生形秀之(エスパルスドリームレーシング)、#44 関口太郎(SOX Team TARO PLUSONE)、水野、榎戸、石塚、#33 ケミン・クボ(Thailand ヤマハチームノリック)、が上位に並ぶ。セッション中盤、水野がトップに立つと、生形、関口による激しいトップ争いが演じられ、目まぐるしく順位が変動する。

セッション終盤になると雨脚が強くなりヘビーウェット路面。関口がトップに立つものの水野が奪い返す。そして終了間際、榎戸が一気に2番手に食い込んできて予選終了。レース2のポールポジションは水野が獲得。2番グリッドに榎戸、3番グリッド関口、4番グリッド生形、5番グリッド石塚、のトップ5。

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計時予選上位10人がひとりずつタイムアタックを行う「スーパーポール」でレース1のグリッドを決める(11位以下は計時予選の順位を適用)予定だったが雨天のため15分間の計時予選となった。

AB6I4965計時予選終盤に生形が転倒を喫しマシン修復のためコースインできず9台でスーパーポールはスタートした。セッション中盤、ケミン・クボがS字で転倒、赤旗中断となる。約15分の中断の間にマシン修復を終えた生形もコースイン、残り8分で再開となる。関口、水野、榎戸によるトップ争いを制したのは榎戸。ST600クラスからステップアップしたデビュー戦でポールポジション獲得の快挙である。2番グリッドに関口、3番グリッドに水野、4番グリッドに石塚、5番グリッドに生形となった。

AS8Q0717予選から約3時間後の14:45、J-GP2クラスの今シーズン開幕レースが開催された。霧雨状態が続き完全なドライ路面にはならず、ところどころウェットパッチが残るイヤな路面コンディションで全車ドライスリックを履いてのスタート。ホールショットを奪ったのは#44関口。
#32榎戸、#5石塚、#4生形、#70岩﨑哲朗(OGURAclutch with パワービルダー)の順に第1コーナーに進入する。#634水野はスタートで失敗、6番手で第1コーナーに進入する。オープニングラップを制したのは榎戸。2番手関口、3番手岩崎、水野は岩﨑、生形をパスして4番手まで上がる。

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3周目の第1コーナーで水野が関口をパス、2番手に浮上してトップの榎戸を追う。さらに水野は翌周の第1コーナーで榎戸をもパス、トップに浮上する。水野、榎戸、関口、石塚、この4台が先頭集団となり、5番手岩崎以降との差を5秒以上開いていく。

57秒台に入れたトップ水野に対して「ウェット用にセッティングを変えたが上手く機能しなった」と言う榎戸が遅れ始めた矢先の9周目、第1コーナーで関口が榎戸をパス、2番手に浮上する。関口も57秒台まで入れて水野を追う。

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トップ争いは水野と関口の2台に絞られ、13周目に関口が水野をかわしてトップ浮上するが水野も15周目に再びトップを奪い返す、まさに一騎打ちの激しいトップ争いが続く。そして関口が前で最終コーナーを立ち上がりファイナルラップに入る。すると第1コーナーで水野がインをついてトップを奪い返す。関口も背後から食らいつくがなんと、最終コーナーで転倒を喫してしまう。関口はコースに復帰するものの12位でチェッカーを受けた。2位には榎戸、3位に石塚が入った。

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「今年サスペンションをオーリンズに変更、それが上手くハマっています。スタートで失敗して順位を落としてしまいましたが、事前テストから調子が良かったので自信を持ってレースに臨めたことが冷静にレース展開を見られた要因だと思います。関口選手にかわされた後、うしろで見ていたらペースは自分のほうが速いと思ったので最終ラップの第1コーナーでかわそうと決めました。その方が盛り上がるし…(笑) 明日のレース2はポールポジションからのスタートなのでこの流れのままポール・トゥ・ウィンを飾れるように頑張ります」と、水野。

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事前テストから好調の水野と関口。水野はコースレコードを更新、関口もユーズドタイヤで140LAPしながらもタイムが落ちないという速さを見せたこの二人の一騎打ちは観客をおおいに沸かせた。関口の転倒はもったいなかったが大きなケガが無かったのが不幸中の幸いであった。

 Photo & text : koma

全日本ロードレース開幕戦「スーパーバイクレース in 筑波」決勝レース1の上位10位結果は以下の通りです。

優勝:#634 水野 涼 MuSASHi RT HARC-PRO.
2位:#32 榎戸 育寛 MOTO BUM HONDA
3位:#5 石塚 健 WILL-RAISEracingRS-ITOH
4位:#4 生形 秀之 エスパルスドリームレーシング
5位:#33 ケミン・クボ Thailand ヤマハチームノリック
6位:#39 柴田 陸樹 RS-ITOH&AUTOBOY
7位:#10 大木 崇行 T.Pro HARC
8位:#31 岩戸 亮介 Team 髙武 RSC MD600
9位:#13 三原 壮紫 Team KAGAYAMA
10位:#70 岩﨑 哲朗 OGURAclutch with パワービルダー

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