2017 全日本ロードレース 開幕戦 筑波 J-GP2クラス 決勝レース2

2017/04/10

水野涼ポール・トゥ・ウィン!開幕2連勝を飾る

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2017年の全日本ロードレース開幕戦「スーパーバイクレースin 筑波」の決勝レースが開催された。

J-GP2クラスはレース2で#634 水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.)がポール・トゥ・ウィンで優勝、開幕2連勝を飾る。2位にはレース1に引き続き#32 榎戸育寛(MOTO BUM HONDA)、3位に#4 生形秀之(エスパルスドリームレーシング)が入った。

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併せて、水野涼が全日本ロードレース第2戦鈴鹿に桜井ホンダからスポット参戦することが明らかになった。

このレースウィークはぐずついた天候が続いた。決勝日も朝から小雨。止むはずの天気予報とは裏腹にJ-GP3クラス決勝レース時には土砂降りの雨となった。J-GP2クラス決勝レース直前にも激しい降雨となり、ヘビーウェット路面の中でレース2スタート!

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ホールショットはレース1同様に#44関口が奪う。今日はスタートを失敗しなかったと言う#634 水野が2番手、3番手に#32榎戸、4番手に#4生形の順に第1コーナーに進入する。
第1ヘアピン進入で早くも水野が関口をかわしてトップに浮上する。さらにヘアピン立ち上がりで生形と榎戸も関口をかわして2番手、3番手に浮上する。

オープニングラップは、#634水野、#4生形、#32榎戸、#44関口、#31岩戸亮介、#5石塚健、#33ケミン・クボ、#70岩﨑哲朗、#10大木崇行、#392 村瀬健琉の上位10台。

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2 周目の第2ヘアピン立ち上がりで生形の背後にピタリとついた榎戸がバックストレッチでパス、2番手に浮上する。昨年、大逆転でST600クラスチャンピオンとなった榎戸、今年はJ-GP2クラスへステップアップ。マシンはMoto2でもお馴染みの「カレックス」を駆る。「まだまだセッティングが決まりません。特に筑波はカレックスにとって厳しいサーキット。しかも雨なので難しいです」と榎戸。しかしこのウィークを通して速かった榎戸は昨日のレース1では、ポールポジションから2位表彰台を獲得している。

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水野の背後でペースを上げる榎戸、7周目にはなんと1分1秒677の水野と同一タイムで周回、その差を0,3秒にまで近づける。しかし8周目の第2ヘアピンで「ハイサイドしかけた」という榎戸はタイムロス、水野との差が開いてしまう。

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レース終盤、盛り上がりをみせたのは今年J-GP2ルーキーのケミン・クボ(Thailand ヤマハチームノリック)。レースウィーク中の各セッションで必ず上位に顔を出す速さをみせてきた。石塚健(WILL-RAISEracingRS-ITOH)に次いで6番手を走行していたが、14周目にファステストラップ1分01秒325をたたき出して石塚をパス、さらに15周目に関口をかわして4番手、さらに3番手走行の生形を追う。

19周目の第2ヘアピンで石塚が転倒、マシンがコース上に残ったためここで赤旗中断、18周終了時点での順位をもってレース終了となった。

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安定したラップタイムで周回した水野はオープニングラップから一度もトップを譲ることなくポール・トゥ・ウィンの完全勝利を飾った。

「レースウィーク中に雨のテストもできたのでドライでもウェットでもいける自信はありました。スタートも失敗しなかったので早めにしかけてトップに出ました。レース2はポールポジションからのスタートなのでポール・トゥ・ウィンを狙っていました。ハルクプロの先輩である浦本修充選手が昨年、開幕4連勝を達成したので自分も狙っていきたいです。マシンの調子も良いのでこの流れのまま次戦SUGOに臨みたいと思います」と水野。

その水野、鈴鹿8耐参戦を目指して全日本ロードレース第2戦、JSB1000クラスに桜井ホンダからスポット参戦する。鈴鹿8耐への参戦権を得るためのトライアウトに挑戦する。

AS8Q1082_3今年のJ-GP2クラスは、水野、関口、生形によるチャンピオン争いか、と思われたが、開幕戦で頭角を現した榎戸、そしてケミン・クボにより白熱した面白いレース展開をみせてくれそうだ。J-GP2クラスの次戦は5月13日(土)〜14日(日)宮城県・スポーツランドSUGOで開催される。

Photo & text : koma

全日本ロードレース開幕戦「スーパーバイクレース in 筑波」決勝レース2の上位10位結果は以下の通り。

優勝:#634 水野 涼 MuSASHi RT HARC-PRO.
2位:#32 榎戸 育寛 MOTO BUM HONDA
3位:#4 生形 秀之 エスパルスドリームレーシング
4位:#33 ケミン・クボ Thailand ヤマハチームノリック
5位:#44 関口太郎 SOX Team TARO PLUSONE
6位:#31 岩戸 亮介 Team 髙武 RSC MD600
7位:#70 岩﨑 哲朗 OGURAclutch with パワービルダー
8位:#39 柴田 陸樹 RS-ITOH&AUTOBOY
9位:#090 中村修一郎 au&テルル・Kohara RT
10位:#36 徳留真紀 マルマエPLUSONE