2017 全日本ロードレース 第2戦 鈴鹿 JSB1000クラス 決勝レース

2017/04/25

AB6I2930_2高橋巧、新型CBR1000RRで優勝!2位に新型GSX-R1000の津田拓也、
3位に全日本初表彰台の藤田拓哉!中須賀克行、まさかの転倒。

AB6I1371_2新型CBR1000RRを投入した#634 高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO.)が約3年ぶりの優勝!2位にはこちらも新型マシンGSX-R1000を投入した#12 津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)、3位には全日本ロードレース初表彰台の#9 藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)が入った。
向かうところ敵無しの王者:中須賀克行はまさかの転倒リタイア。開幕戦鈴鹿は大波乱のレース展開となった。

AB6I1534最高峰クラス開幕戦は200km:35周のセミ耐久レース、そして鈴鹿8耐の参加資格を獲得するためのトライアウトとして開催された。しかし、そのレースは波乱の連続であった。
Team KAGAYAMAの2台がサイティングラップに出るピットロード出口閉鎖時間に間に合わず決勝レース中にSTOP & GOペナルティを課せられる。

AB6I178010:15、ルマン式スタートでホールショットを決めたのは今年カワサキに移籍した#23渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)。#634 高橋、#104 山口辰也(Honda Dream Racing)、#12 津田、#1 中須賀、#50 濱原颯道(ヨシムラスズキMOTULレーシング)、#72 清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)の順に第1コーナーへ進入する。オープニングラップのスプーン立ち上がりで濱原と清成が接触、清成のマシンは宙を舞い、タテ回転しながらコースを横断するほどの大転倒。幸いにして後続のライダーにも清成も大事には至っていない。これによりセーフティーカーが投入される。オープニングラップは、渡辺、高橋、中須賀、 山口、濱原、津田のトップ6。

AB6I1099セーフティーカー先導2周目、「中須賀転倒!」誰もが耳を疑う場内アナウンスで会場内は騒然とする。最終シケインで中須賀がまさかのハイサイド転倒を喫する。中須賀はマシンを起こしピットロードを下ってくるがピットに入らず通過する。マシンに異変があると感じたTeam KAGAYAMAの武田雄一がとっさに飛び出して中須賀のマシンを止めた。マシンはピットに戻され修復を行い再スタートする。

AB6I1610セーフティーカー先導が解除、リスタートが切られると、飛び出したのが高橋。第1コーナーで渡辺をかわしてトップに立つと一気にペースを上げる。8周目に7秒台に入れると7秒台を連発、12周目に2分7秒410のベストタイムをたたき出す。対する渡辺は2分8秒台、その差は広がっていく。津田もリスタート後に山口をかわして3番手に浮上、前を行く渡辺を追う。この2番手争いが#12 津田、#104 山口、#5 野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)#50 濱原、#39酒井大作(MW Motorrad39)の6台のパックとなる。

AB6I1111その中で気を吐いたのが野佐根、今年ファクトリーチームに昇格、1週間前にはEWCルマン24時間耐久レースで2位表彰台に登った。その野佐根は8秒台前半で周回、8周目に山口、9周目に津田をかわし、ついに10周目に渡辺をかわして2番手に浮上する。

 マシン修復を終えてコースインした中須賀が走りで魅せた。2分7秒台を連発、9周目に6秒台に迫る2分7秒032のファステストラップをマーク。しかし、セーフティーカー先導中の転倒に対するSTOP & GOペナルティが掲示されるとマシンをピットに戻し、そのままリタイアした。

AB6I1826_2上位陣で最初にピットインしたのは17周目の津田。ヨシムラのお家芸であるピット作業はなんと11秒1、今大会最速のタイムでコースに送り出す。トップを独走する高橋は20周目にピットイン、アドバンテージがあったので2番手でコース復帰を果たす。そのまま高橋は独走のままトップチェッカー!新型CBR1000RRのデビューレースで2位津田に13秒88の大差をつけて優勝を果たした。

AB6I2569野佐根は22周目にピットイン。しかし、アウトラップのダンロップコーナーで転倒、リタイアとなってしまう。これでYAMAHA FACTORY RACING TEAMは2台ともリタイア、ノーポイントレースとなってしまった。
これで2番手に浮上した津田はマシンにマイナートラブルを抱えてリアブレーキが使えない走行を余儀なくされていた。それでも8秒台、9秒台で走行していたが終盤は11秒台にまでラップタイムが落ちてしまう。しかしそのまま2位でチェッカー、ヨシムラも新型GSX-R1000を投入して表彰台を獲得した。

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予選3番手ながらスタートで失敗、13番手まで順位を落とした#9 藤田(YAMALUBE RACING TEAM)が順位を上げてくる。リスタート後、2分8秒台前半でラップ、14周目に2分7秒491のベストタイムを出すとその後も7秒台で周回、10周目には8番手、18周目には5番手まで浮上、渡辺をパスして3位でチェッカー、全日本ロードレース初表彰台を獲得した。

AB6I3086_3大波乱の開幕戦鈴鹿はMuSASHi RT HARC-PRO.高橋の3年ぶりの優勝で幕を閉じた。17インチタイヤへの対応・対策が十分でなかった、というコメントを多く聞いた。今シーズンはこの17インチタイヤが鍵を握るのか、第2戦はゴールデンウィーク明けに宮城県SUGOで120マイルのセミ耐久レースが開催される。

photo & text : koma

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全日本ロードレース第2戦「NGKスパークプラグ SUZUKA 2&4 RACE」決勝レース上位10位結果は以下の通りです。

 優勝:#634 MuSASHi RT HARC-PRO. 高橋 巧
2:#12 ヨシムラスズキMOTULレーシング 津田 拓也
3:#9 YAMALUBE RACING TEAM 藤田 拓哉
4:#104 Honda Dream Racing 山口 辰也
5:# 23 Kawasaki Team GREEN 渡辺 一馬
6:#50 ヨシムラスズキMOTULレーシング 濱原 颯道
7:#090 au & テルル・Kohara RT 秋吉耕佑
8:#39 BMW Motorrad39 酒井 大作
9:#85 HiTMAN RC甲子園ヤマハ 中冨 伸一
10:#95 エスパルスドリームレーシング 生形 秀之

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