いよいよ最終戦。ART合同走行、総合トップは高橋巧、2番手中須賀克行、3番手に清成龍一!
全日本ロードレースもいよいよ最終戦。「2017 49th MFJ GRAND PRIX SUPERBIKE RACE in SUZUKA」が三重県:鈴鹿サーキットで開幕した。
今シーズンのチャンピオン争いは混沌としている。ポイントリーダーは津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)155ポイント(pts)。2番手は高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)149pts。3番手は渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)144pts、4番手は藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)121pts、5番手は野佐根(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)118pts、6番手は濱原颯道(ヨシムラスズキMOTULレーシング)109pts。この上位6人までがシリーズチャンピオンの可能性を持っている。
最終戦は「MFJグランプリ」として開催、JSB1000クラスは2レース制となる。さらに、各ポイントに3ポイントのボーナスポイントが加算され、2連勝すると56ポイントを獲得できる。
史上初の5年連続・7度のシリーズチャンピオンを獲得した王者:中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)は87pts。仮に上位5人が全員ノーポイント、中須賀が2連勝したとしても144pts と津田、高橋には及ばない。
台風21号の影響で200R付近が土砂崩れを起こし、一時はフルコースでの開催は無理ではないか、と思われたが鈴鹿サーキットと工事に携わった関係者の懸命な努力により復旧工事が完了、走行の安全も確認されたのでフルコースで開催となった。「なんとしてもフルコースで開催するんだ」という鈴鹿サーキットの強い意志を感じる。ただただ頭が下がる思いだ。
最終戦は木曜日の特別スポーツ走行からレースウィークがスタートした。初日のトップは高橋巧。2本とも2分6秒台に入れてきた。金曜日はART合同走行。朝から好天、澄んだ空気の中で2本行われた。総合トップタはこの日も高橋巧、2分6秒368。5秒台も見えてきた。前戦岡山では苦労していたが鈴鹿は新型CBR1000RRで最も走り込んだコース、調子を戻してきた。
2番手は中須賀、2分6秒476。オートポリス、岡山と2連勝。17インチタイヤにも慣れてきて上り調子の中須賀。チャンピオン争いはできないが中須賀の順位次第でチャンピオンの行方が変わるキーマンとなりそうである。
そして3番手にMORIWAKI MOTUL RACINGの清成龍一、2分6秒571。清成は木曜日の特別スポーツ走行でも総合5番手につけており、モリワキのホームコース鈴鹿で調子を上げてきているようである。
4番手は野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)2分6秒571。前戦岡山では2位表彰台を獲得している野左根。鈴鹿でもその走りに期待が寄せられる。
5番手はモリワキの高橋裕紀。前戦岡山ではモリワキの最高峰クラス復帰後初の表彰台をもたらした。木曜日からART合同走行1本目まで調子が振るわなかったが、2本目に一気に6秒台に入れる2分6秒693。モリワキの2台に注目集まる。
以下、6番手に渡辺一馬2分6秒982、ここまでが6秒台。7番手に藤田 2分7秒037、8番手に加賀山就臣(Team KAGAYAMA)2分7秒477、9番手にポイントリーダーの津田、2分7秒552、10番手に山口辰也(TOHO Racing)2分7秒669の上位10台であった。明日は公式予選が行われる。
Photo & text :Toshiyuki KOMAI