2018全日本ロードレース第4戦 SUGO 公式予選&レース1

2018/06/17

中須賀克行、コースレコード更新。今季3回目のWポールポジション獲得。レース1は中須賀がポール・トゥ・ウィン。2位に高橋巧、3位野左根航汰。

全日本ロードレース第4戦「SUGO  Super Bike Race」の公式予選とレース1が開催された。

中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が自身の持つ1分26秒807のコースレコードを更新。1分26秒670。レース2のポールも獲りWポールポジション。難しいコースコンディションの決勝レース1を制したのは中須賀。2位に高橋巧(Team HRC)、3位にヤマハファクトリーの野左根航汰。

前日の予報では雨だった公式予選の朝は曇り。だが前日の雨の影響で路面はハーフウェット。JSB1000クラス予選の前には霧雨が振りところどころウェットパッチが残るコンディション。その影響か赤旗が3回も発生する荒れた予選となった。セッションが進むにつれ路面は次第に乾いてきて各車終盤にタイムを伸ばしてくる。この難しいコンディションの中で中須賀はなんとコースレコードを更新。1分26秒670。セカンドタイムも1分26秒957とただひとり26秒台でレース1、レース2のダブルポールポジションを獲得した。

2番グリッドは渡辺一樹(ヨシムラスズキMOTULレーシング)1分27秒536。渡辺もラストアタックで飛び込んできた。3番グリッドは高橋巧、1分27秒588。27秒台はこの二人。4番グリッドに清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)、5番グリッドに津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)、6番グリッドに高橋裕紀(MORIWAKI MOTUL RACING)、セカンドローにモリワキの2台が入ってきた。

セカンドタイムで決まるレース2は、2番グリッド、津田、3番グリッド高橋巧、4番グリッド清成、5番グリッド渡辺一樹、6番グリッド高橋裕紀となった。

決勝レースが始まる前から再び霧雨が降り始める。長くは続かなかったがウォームアップ走行で渡辺一樹がSPアウトコーナーでハイサイド、直後にいた高橋裕紀は避けきれずに転倒、さらに星野知也(TONE RT SYNCEDGE4413)も転倒、赤旗中断となる。

渡辺一樹と高橋裕紀は自走でピットに戻りTカーに乗り換える。星野は積載車でピットに戻りマシン修復を行う。

約20分遅れて14:50に25周の決勝レース1がスタート。

ホールショットは高橋巧が奪う。さらに絶妙なスタートを切りアウトから2番手で1コーナーに進入したのは清成。さらにその先の3コーナーのイン側から高橋をかわしてトップに立つ。ハイポイントコーナーで中須賀が高橋巧をパスして2番手、さらに高橋裕紀も高橋巧の前に出て3番手に浮上する。しかしその先、馬の背の進入で高橋巧が抜き返す。

オープニングラップは、清成、中須賀、高橋巧、高橋裕紀、加賀山就臣(Team KAGAYAMA)、津田、濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)、野佐根、水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)、渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)の上位10台。

清成は2周目もトップでコントロールラインを通過、しかし3周目のバックストレートで中須賀と高橋巧にかわされて3番手にポジションダウン。

トップに立った中須賀はペースを上げる。3周目に1分28秒1、4周目には1分27秒台に入れる。このスパートについていけたのは高橋巧。高橋も4周目には27秒台に入れる。清成は単独3番手、高橋裕紀、加賀山も単独で4番手5番手を走行する。

「前に出ても後ろの高橋巧選手が離れなかったので無理して1分27秒付近で走行した」という中須賀、徐々に高橋との差を広げていく。レース折り返しを過ぎ14周目には2秒2まで広がる。その後も中須賀は1分27秒フラットから26秒台のタイムで周回を重ねる。レース終盤の23周目にファステストラップ1分26秒805をたたき出して5秒530の差をつけてトップチェッカー。今季5勝目を挙げる。

「レース後半にペースが戻ってきたのですが時すでに遅し」という高橋巧は悔しい2位。

オープニングラップを8番手で通過した野佐根。「序盤に様子見をしてしまいペースを上げられなかったことが原因」のコメント通り序盤を1分30秒台で周回、中盤からペースアップ、15周目に1分27秒420のベストタイムをマークして順位を上げていき、3位フィニッシュを決めた。

予選10番手、オープニングラップ9番手通過の水野、レース中盤に6 番手までポールポジションアップすると4位チェッカー。最高峰クラスステップアップして最高位フィニッシュとなった。

5位には予選18番手から決勝スタートした秋吉耕佑(au・テルルMotoUP RT)。1分28秒台中盤の安定したタイムで追い上げた。

ドライ路面とは言え途中で霧雨も落ちてくる難しいコンディションであったレース1。そのレースを制したのは絶対王者の貫禄を見せつけた中須賀であった。明日のレース2、天気予報では雨は降らずにドライコンディションでいけるだろうとのこと。どんなレース展開となるのだろうか。

全日本ロードレース第4戦「SUGO  Super Bike Race」決勝レース1 上位10位の結果は以下の通り。

優勝:#21 中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:#1 高橋巧 Team HRC
3位:#5 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
4位:#634 水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
5位:#090 秋吉耕佑 au・テルルMotoUP RT
6位:#11 渡辺 一馬Kawasaki Team GREEN
#26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTULレーシング
7位:#23 清成龍一 MORIWAKI MOTUL RACING
8位:#72 高橋裕紀 MORIWAKI MOTUL RACING
9位:#12 津田拓也 ヨシムラスズキMOTULレーシング
10位:#26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTULレーシング

photo & text : Toshiyuki KOMAI