オートポリス特有の天候に翻弄された土曜日。公式予選とレース1がキャンセル。
全日本ロードレース第7戦「KYUSHU MOTORCYCLE FESTA in AUTOPOLIS」が大分県：オートポリスで開幕した。今大会はJSB1000クラスとST600クラスが2レースで開催される。
秋雨前線が活発化して不安定な天候となったレースウィーク。木曜日までは好天であったが金曜日は朝から雨。オートポリス特有の濃霧となる。天気が良ければ起伏に富んだコースレイアウトで緑豊かな素晴らしいサーキットなのだが、天候が崩れると雲が降りてきて視界不良となり走行ができなくなる。
金曜日のART合同走行。JSB1000クラスがスタートする時間には雨も止み、コース上は乾いてくるがタイヤ選択が難しく、各チーム「他チームはどんなタイヤを履くのか？」が気になりスタート前にお互いに様子を伺っていた。しかしほとんど全てのチームはドライタイヤで出ていった。
1本目のトップは高橋巧（Team HRC）1分49秒003、2番手：中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）1分49秒213、3番手：渡辺一樹（ヨシムラスズキMOTULレーシング）1分49秒825、4番手：渡辺一馬（Kawasaki Team GREEN）1分50秒562、５番手：加賀山就臣（Team KAGAYAMA）1分50秒861
午後の2本目は濃霧。1時間15分の走行時間の残り30分で霧が晴れてきたためコースオープン。各車一斉にコースインする。路面はウェット。2本目のトップは中須賀、1分56秒764。ただ一人1分56秒台。２番手に高橋巧、3番手：野左根航汰（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）、4番手：加賀山、5番手：津田拓也（ヨシムラスズキMOTULレーシング）ウェットコンディションに強い加賀山、1本目も2本目もトップ5の中に入ってきた。
ART合同走行の総合順位はドライコンディションであった1本目のタイムとなり、高橋巧がトップにつけた。
翌土曜日。朝から深い濃霧に覆われるサーキット。朝一番のJ-GP3クラスの公式予選は午後に延期、9:55からのJSB1000クラスは視界不良のためコースクローズ。10:15にコースオープンとなる。しかし2回の赤旗中断によりキャンセルとなり、11:00から50分間のタイムアタックに変更された。
11:00コースイン時間の直前から雨脚が強くなりディレイ。雨脚は弱まらずコース上の水膜がひどく安全性を考慮して午前中の走行はキャンセル、14時から公式予選、レース1はキャンセルとアナウンスされた。
しかしその後天候は回復。お昼休みのピットウォーク時には太陽が顔を出すまでとなり、続くST600クラスの公式予選は予定通り実施された。
14:00、JSB1000クラスの公式予選が始まる直前に雨が降り出すという嘘のような事態となる。しかも雨脚はどんどん強くなりバケツをひっくり返したような土砂降り。20分間様子を見ていたが一向に回復せず雷も鳴り出した。公式予選は中止となり、決勝日の朝、8:45〜9:15の30分間で行われることになった。尚、明日の朝も天候不良で公式予選が中止となった場合は、金曜日のART合同走行の順位がグリッド順となることも発表された。
オートポリス特有の変わりやすい天候に翻弄された公式予選であるが、何故ピットウォークの時間に走らせなかったのか、雨雲レーダーを見れば今後の天候がある程度読めたはずなので疑問が残る土曜日となった。
全日本ロードレース第7戦「KYUSHU MOTORCYCLE FESTA in AUTOPOLIS」ART合同走行 上位10位は以下の通り。
1：#1 高橋巧 Team HRC 1’49”003
2：#21 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’49”213
3：#26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTULレーシング1’49”825
4：#11 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN 1’50”562
5：#71 加賀山就臣 Team KAGAYAMA 1’50”861
6：#23 清成龍一 KYB MORIWAKI MOTUL RACING 1’51”218
7：#090 秋吉耕佑 au･テルルMotoUP RT 1’51”254
8：#5 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’51”298
9：#72 高橋裕紀 KYB MORIWAKI MOTUL RACING 1’51”666
10：#634 水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 1’51”892
photo & text : Toshiyuki KOMAI
