モリワキの高橋裕紀JSB1000クラス初ポール獲得!2番手:野佐根、3番手:高橋巧。しかし台風の接近により決勝レースは中止に
高橋裕紀にとってJSB1000クラス初めてのポールポジションを獲得した!2番手は野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、3番手は高橋巧(Team HRC)
予選日は予報通り朝から雨。台風特有のザーッと強く降ったかと思えば小降りになる、を繰り返す。J-GP3クラス、J-GP2クラスは共に強雨のため赤旗中断となった。ピットウォークが行われたお昼休みには雨が止み、JSB1000クラスの予選はこのまま保つか、と思った矢先に大粒の雨が落ちてきた。
今大会はノックアウト方式が採用された。エントリー台数34台全車による35分間のタイムアタックで上位10台を選定する。11番グリッド以下はQ1の順位となる。Q2は10台による計時でポールポジションから10番グリッドを決定する。Q1、早めにタイムを出そうと一斉にコースイン、バックストレートでは巨大なウォータースクリーンが上がる。
Q1をトップで通過したのは野左根航汰、1分36秒398、2番手にはヨシムラスズキMOTULレーシングの津田拓也:1分36秒908、3番手は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM):1分37秒703、4番手:高橋巧選手(Team HRC)1分37秒766、5番手:高橋裕紀(KYB MORIWAKI MOTUL RACING)1分37秒773、6番手は同じくモリワキの清成龍一:1分38秒336、7番手:加賀山就臣(Team KAGAYAMA)1分38秒583、8番手:津田一磨(Team Baby Face)1分38秒595、9番手はYAMALUBE RACING TEAM前田恵助の代役Anupab Sarmoon:1分38秒959、10番手:Thitipong Warokorn(Kawasaki Team GREEN)1分38秒978がQ2へ進出した。Q1終了約6分前に再び強い雨が落ちてきて赤旗中断。最後のアタックに出ようと思っていたライダーもいたがそのままQ1は終了となった。
雨が小降りになるのを待ってQ2スタート。先ずは高橋裕紀がリーダーボードのトップに立つ。1分38秒から入った高橋は1分37秒566までタイムを伸ばしてトップの座をキープする。2番手には清成、津田、高橋巧がタイムを出して入れ替わる。Q2残り5分のところで野佐根が1分36秒926と36秒台に入れてトップに立つ。ほぼ同時に高橋裕紀も1分36秒938の36秒台に入れて2番手。さらに野佐根は1分36秒665までタイムを伸ばす。しかし、残り約30秒のところで高橋裕紀が1分36秒279をたたき出して逆転ポールポジションを獲得した。野佐根もラストでアタックするも僅かに及ばず2番グリッド。3番手には最後に36秒台に入れてきた高橋巧が入った。
高橋裕紀、ピレリタイヤにとって最高峰クラス初めてのポールポジション獲得となった。チェッカー後自分がポールポジション獲得したとは知らず、ピットに戻ってきてチームスタッフやピレリタイヤの人たちが大喜びをしているのを観てわかった、と言う。
しかし、この予選セッションの最中に台風24号の接近に伴い、翌日決勝レースの全スケジュールが中止と発表された。この予選結果でハーフポイントが付与されることも発表された。
「事前テストからウェットでは調子が良かったのでセッティングを大きく変えることなく走り込みに専念してQ2進出を狙ってアタックしました。我々はピレリタイヤを履いていますが、特有の柔らかさが今日の気温の低さとマッチしたのかな、と思います。ピレリタイヤ、サスペンション、電子制御、この3つが上手く噛み合ってくれてあの悪天候の中でも気持ち良く走ることができました。なんか自分の実力ではない、って言う感じがします(笑)うまくバイクを造ってくれたチームに感謝しています。明日レースをしたかったですがこう言う状況では仕方ないと思います。ドライでも気持ち良く走れて、この位置にいたいと思うのですが、トップとは差が歴然としているのでもっと詰めていきたいと思います。
最後に、エントラント、お客様の安全を最優先で考えていただき明日のレース中止決定を出したサーキットには感謝したいと思います」
全日本ロードレース第8戦「SUPER BIKE RACE in OKAYAMA」公式予選上位10位の結果は以下の通り。
ポールポジション:#72 高橋裕紀 KYB MORIWAKI MOTUL RACING 1’36.279
2:#5 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’36.654
3:#1 高橋巧 Team HRC 1’36.670
4:#21 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’37.025
5:#12 津田拓也 ヨシムラスズキMOTULレーシング1’37.262
6:#23 清成龍一 KYB MORIWAKI MOTUL RACING 1’37.880
7:#71 加賀山就臣 Team KAGAYAMA 1’38.078
8:#15 Thitipong Warokorn Kawasaki Team GREEN1’39.135
9:#99 Anupab Sarmoon YAMALUBE RACING TEAM 1’39.266
10位:#31 津田一磨Team Baby Face 1’40.463
photo & text :Toshiyuki KOMAI