コースレコードを更新して中須賀克行がポール、2番手：水野涼、3番手：野左根航汰
全日本ロードレース第6戦岡山。ここを得意とする中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）が自らが持つコースレコードを更新してポールポジション！２番手に今年頭角を現してきた水野涼（MuSASHi RT HARC-PRO. Honda）、３番手に野左根航汰（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）若手ライダーが出てきた。右足腓骨骨折のケガを負っている高橋巧（Team HRC）は4番グリッド。
レースウィーク始まりの金曜日の朝8時過ぎ、バケツをひっくり返したような大雨が降った。１時間程度で止むと日射しも出てきて路面は乾き出す。11時のJSB1000クラス走行時はドライとなるが一部濡れている箇所もあった。午後の2本目はドライ。但、雨上がりの路面は事前テストより路面コンディションが悪くタイムが伸び悩む。その中でトップに立ったのが野佐根。ただひとり1分27秒台に入れる1分27秒932。前戦もてぎでは転倒リタイアの悔しい思いをしたので岡山では上位を狙う。
前週行われた事前テストでトップに立ったのが水野。前戦もてぎでは絶対王者：中須賀を追い上げたがあと一歩及ばず2位。その水野、初日は路面コンディションに合わせきれず9番手。
迎えた公式予選。朝から爽やかな快晴。今大会もノックアウト形式の公式予選で、全車走行によるQ1、上位10台によるQ2でポールポジションが決まる。Q1をトップ通過したのは中須賀。1分27秒601。2番手は野佐根。タイム差わずか0.055秒。3番手は水野。27秒台はこの3人だけ。
4番手は渡辺一樹（ヨシムラスズキMOTULレーシング）、5番手に高橋巧（Team HRC）、以下、渡辺一馬（Kawasaki Team GREEN）、加賀山就臣（ヨシムラスズキMOTULレーシング）、前田恵助（YAMALUBE RACING TEAM）、岩戸亮介（Kawasaki Team GREEN）、秋吉耕佑（au･テルルMotoUP RT）がQ2進出。
10分間のインターバルを挟んでQ2スタート。序盤、水野が1分27秒445をマークしてリーダーボードのトップに立つ。しかしここで中須賀が渾身のアタック。自らの持つコースレコードを更新する1分27秒178をマークしてポールポジションを獲得した。
2番グリッドは水野。3番グリッドは野佐根：1分27秒661。やはりこの3人がフロントローに並んだ。4番グリッド高橋1分27秒708。手負いの身体で27秒台に入れてきた。
5番グリッド：渡辺一馬：1分28秒306
6番グリッド：加賀山就臣 1分28秒306
7番グリッド：岩戸亮介 1分28秒687
8番グリッド：前田恵助 1分29秒055
9番グリッド：秋吉耕佑 1分29秒101
10番グリッド：渡辺一樹 Q1では4番手につけていたが、タイムアタック1本目で痛恨の転倒を喫してしまう。 1分29秒130
「バイクのポテンシャルをさらに上げるべく今年に入っていろいろバランスを変えてきています。良かれと思ってやってきたことが岡山でも合わず従来の仕様に戻しています。ここでも厳しい状況が続いています。テストでは水野選手、野佐根選手が速く、アベレージタイムも拮抗していますので予選でもこの3台がポール争いになるのではないかと思っていました。昨日は雨上がりの路面でコンディションが悪かったのですが今日はグリップが回復していましたのでリズムよく走ることができました。ポールが取れて良かったです。ここ岡山は自分が得意とするサーキットなので勝てるところで勝つことが今自分にできる最大限のことです。明日の決勝レースは野佐根選手と水野選手とのバトルになるのではないかと思います。今までのように独走で逃げ切ることは難しいと思います。高橋選手も絡んでくるでしょうから足元をすくわれないように集中して走ります。ポイント差は開いていますが勝ち星を増やしてプレッシャーをかけ続けたいと思います。」
Photo & text : Toshiyuki KOMAI
