全日本ロードレース第2戦鈴鹿 ART合同走行

2021/04/23

ART合同走行。トップ中須賀克行、2番手に濱原颯道、3番手に清成龍一!

レースウィーク2日目はART合同走行が好天の中で行われた。好天ではあるが前日に比べて気温が下がり風が強く吹く1日となった。昨日激しく転倒した渡辺一樹(YOSHIMURA SERT MOTUL)は今日の走行を見合わせた。体調次第だが明日の予選から走行することになりそうだ。
午前中40分間、午後40分間の2本で行われた走行で総合のトップタイムは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)2分6秒607。四輪走行後の路面コンディション変化に加え、強い風のためなかなか決まったセットを見出せなかったと言う。今日の走行では他のチーム、ライダーもタイムの上げ幅が小さかった。

「路面コンディションは少しずつ悪化している感じでグリップさせることが難しかったです。今日は上手くセットが決まりませんでした。今日は昨日入れたニュータイヤをそのまま午前も午後も履きましたがなかなかグリップ感が感じられなかったです。他の人たちもタイムが上がらなかったようでしたので、その中では上手く対応できたのかな、と思いますが、この週末は状況の変化に上手く対応できる人が上に来るのかな、と思います。明日の予選も使いながら決勝を見据えてマシンをまとめてしっかりと闘いたいと思います。」

前戦もてぎのレース2で3位表彰台に登った濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)自身は「ダメダメでした」と言うがその位置を走っていたからこその表彰台。このウィークの初日はタイムが伸び悩んだ。中古タイヤで走行したがグリップ感を掴めなかったがその中でも今日に向けた方向性を掴んで臨んだ。ニュータイヤを入れて2分7秒192。

「昨日は中古タイヤからスタートしたのですが何をやってもタイムが上がらず、この状況で新品タイヤを入れても変化は無いと思ったので今日に回しました。恐らくこの方向に進むだろうと思って出したセットで2分9秒。そして今日新品タイヤを入れて2分7秒と2秒もタイムアップしたので方向性は間違っていなかったと思います。それでも2分7秒台では遅いです。6秒前半は出したいです。明日の予選はガラリとセットを変えて臨むつもりです。予選ではフロントローを獲りたいなと思います。」

総合3番手は清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)3月の事前公開テストで出てきた症状に悩まされている。初日は思うようにタイムが伸びず総合のトップ10に入れなかったが、今日は総合3番手にまで上げてきた。

「今日は大きく車体を変えたり、細かいセットをアジャストして昨日よりタイムを上げることができました。今日はレースを想定した取り組みを行いました。一発のタイムも大切ですが肝心なのはレースです。決勝レース中にアベレージタイムを上げて走るにはどこが最適か、を見極めながら走行しました。明日の予選はそのセットで臨み、決勝レースに向けてさらにアジャストするつもりです。今年出てきた症状は、今あるもの、と受け入れて、その上でどう対策するか、をチーム一丸となって検証しています。」

総合4番手には名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)、5番手に加賀山就臣(Team KAGAYAMA)と続く。6番手には濱原のチームメイトとして鈴鹿8耐を走る日浦大治朗が入り改めて速さを見せた。10番手にはST1000の車輌ながらトップ10入りした渥美心(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW )は入った。四輪との併催による路面コンディションの変化に加えて強風に悩まされた二日目だった。

ART合同テストの上位10台は以下の通り。

1:7 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2’06.607
2:3 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ 2’07.192
3:2 清成龍一 Astemo Honda Dream SI Racing  2’07.284
4:25 名越哲平 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 2’07.625
5:10 加賀山就臣 Team KAGAYAMA     2’07.683
6:41 日浦大治朗  Honda Dream RT 桜井ホンダ 2’07.873
7:18 秋吉耕佑 MURAYAMA.TJC.RT 2’07.995
8:6 岩田悟 Team ATJ 2’08.050
9:11 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team 2’08.336
10:50 渥美心 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW  2’08.568

Photo & text : Toshiyuki KOMAI