2021全日本ロードレース第4戦筑波 決勝レース2

2021/06/21

作本輝介がST1000クラス初優勝!2位に津田拓也、3位に岡本裕生

前日の雨が嘘のように晴れ渡った決勝日。13:45、20周による決勝レース2がスタート!

ホールショットは予選3番手の渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)奪う。岡本裕生(bLU cRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA)、榎戸育寛(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)、前田恵助(bLU cRU伊藤レーシングBORGヤマハ)と続く。

オープニングラップは渡辺が制する。2周目の1コーナーで作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)が前田をパスして4番手に浮上すると、翌3周目の第2ヘアピンで榎戸をかわして3番手に浮上する。前戦SUGOから雨のセット出しが課題であった作本、前日の雨の予選では時間が足りずセットを大きく外して予選9番手に沈んだが、早くも6つポジションを上げる。

4周目の1コーナーで岡本、作本が渡辺をパス、トップが岡本に入れ替わる。渡辺は3番手に後退、さらにダンロップコーナーで大きくラインを外し7番手まで順位を落としてしまう。ここで予選14番での津田拓也が上がってくる。オープニングラップ8番手、3周目6番手まで順位を上げると4周目には前田、榎戸をかわして3番手に浮上する。

5周目の1コーナー、作本が岡本をパスしてついにトップ浮上!ペースを上げて後続を引き離しにかかる。6周目に56秒542のファステストラップをたたき出すと57秒フラットから2のラップタイムを刻み独走態勢を築く。

7周目にチームメイトの渡辺がピットイン、リタイアとなる。ポイントランキングトップだっただけに残念な結果となった。

作本が抜け出した後方では岡本、津田、榎戸による熾烈な2番手争いが10周目まで続く。11周目の第1ヘアピンで津田が岡本をパス、2番手に浮上する。岡本も津田に食らいつくがその差は縮らならい。このセカンドグループに南本宗一郎(AKENOSPEED・YAMAHA)が追いつき、4台のグループとなる。

17周目の第2ヘアピンで榎戸が転倒。ライダーは無事だがマシンがコース上に残ったため赤旗中断となる。レースは規定周回数を満たしていたためレース成立、16周終了時点の順位で確定した。

優勝は作本、ST1000クラスにステップアップして初めての優勝。なかなか結果が出せないことに焦りを感じていたのでホッと安心したと言う。

2位は津田。事前テストからドライでは好感触を得ていた。さすがの走りだ。ST1000に乗り始めてからMotoGPマシンテストのタイムも上がっていると言う。「ST1000クラスはライダーの糧となる貴重なクラス」とコメント。だがウェットになるとタイヤを機能させらないのが火急の課題だ。

3位は岡本。ドライでもウェットでも速さを魅せたが、昨日の雨のレース1ではまさかの転倒。マシンのダメージは少ないが、最終コーナーを慎重に廻りすぎた。それが前に出られなかった要因のひとつとコメント。

ST1000クラス初開催となった筑波大会。久しぶりの1,000ccマシンのレースはその速さと迫力に駆けつけた多くのお客様が驚きながらも楽しんでいた。

優勝:作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)記者会見

「赤旗中断で終わってしまったのは残念ですが、このチームに入ってやっと勝てたので正直ホッとしています。もちろん優勝できて嬉しいです。本当はもっと早い段階で2位を突き放したかったのですが自分も苦しくなってきてタイムも伸びなかったのでキープする走りになってしまったのが残念です。ですがチームがウィークを通じてマシンをセットアップしてくれたことに感謝しています。
欲を言えば2レースとも勝ちたかったのですが課題の多いウィークとなりました。次戦に向けてしっかりと準備したいと思います」

2位:津田拓也(West power SUZUKI)記者会見

「事前テストからドライコンディションでは良いフィーリングで手応えを感じていました。しかし、我々は何処のサーキットでも雨が苦手なので昨日はその弱みが露呈していまいました。14番手から2位表彰台は上出来だとは思いますが。自分がフリーとなった状態の時には作本選手がかなり前にいて最後に追い詰められなかったことが残念です。」

3位:岡本裕生(A bLU cRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA)記者会見

「スタートで失敗して2番手からのレーススタートとなりました。トップの選手のタイムがあまり速くなかったので前にでて引っ張ろうと思ってトップに立ちました。しかし、トップに出たものの、自分でも引っ張ることはできませんでした。自分は序盤にペースを掴まないとその後のペースを上げられないレースをずっとやって来たので“あ、これはマズイぞ”と思っていました。案の定、作本選手と津田選手のペースが速くて、ただただその後ろについていくだけ、のレース展開となってしまったのが反省点です。」

全日本ロードレース第4戦筑波 レース1上位10台は以下の通り

優勝:作本 輝介 Astemo Honda Dream SI Racing.
2位:津田 拓也 West power SUZUKI
3位:岡本 裕生 bLU cRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA
4位:榎戸 育寛 SDG Motor Sports RT HARC-PRO.
5位:南本 宗一郎 AKENOSPEED・YAMAHA
6位:豊島  怜 speedHeart DOGFIGHT RACING
7位:渥美 心 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW
8位:伊藤 和輝 日本郵便 HondaDream TP
9位:前田 恵助 bLU cRU伊藤レーシングBORGヤマハ
10位:長谷川 聖  Team KAGAYAMA powered by YOSHIMURA

Photo & text : Toshiyuki  KOMAI